働いているママにとって、出産は大変喜ばしいものであると同時に、仕事復帰への不安が増える要素でもあります。産後、決められた時期にスムーズに仕事復帰するためには、準備と根回しが欠かせません。ここでは、そんな時役立つ産後の仕事復帰に関する情報をご紹介します。
出産後、いつ仕事復帰するかという問題
産後の仕事復帰は、職場事情や働き方によって時期も復帰の仕方もさまざまです。
例えば、できるだけ早く仕事をしたいという人の場合、最短では産後6週間で職場復帰することができます。
ただし、本人が請求し医師の許可がある場合に限ります。
逆に、最長では育児介護休業法に基づいて子供が1才6ヶ月になるまで育児休業を延長することもできます。育児休暇は基本的に「子供が1歳になるまで」としている企業がほとんどですが、公務員の場合は「子供が3歳になるまで」となっています。
また、一人目の育児休暇中に2人目を妊娠するというケースの場合では、連続して休暇取得を申請できることもあります。公務員の場合で考えると、連続して6年間の育児休暇を取ることもできるということになります。
ただし、企業や職場環境によって異なるため、必ずしも最長で取れるとは限りません。
ここまでは企業側と働き手との視点から仕事復帰の時期についてみてきましたが、忘れてはいけないのが「保育の受け入れ」という視点です。
いくら本人と雇用する企業側が希望しても、赤ちゃんを保育してくれる受け入れ先がなければ仕事復帰はできません。
保育所が決まっている、または夫や家族が育児を請け負ってくれる、ベビーシッターのあてがあるなどの場合は良いのですが、住んでいる地域で保育所が不足していると仕事復帰のハードルが高くなるのです。
「保育所問題」「保活」などといった言葉が社会全体に浸透しつつあるように、仕事復帰を希望する女性の数と既存の保育所の数のアンバランスさは無視できない問題です。
子供の受け入れ先を見つけられなかったために退職を余儀なくされるケースも珍しくはないのです。
仕事復帰する時期で注意したいこと
保育所を確保するため、産後早くから保育所のリサーチ・申し込み準備をする女性が増えています。
特に0歳児入園と1歳児入園では大きな隔たりがあるとされ、子供の誕生月や育児休暇の満了時期との兼ね合いは、働くママにとって非常に悩みどころだといえます。
例えば育児休暇が6月までというママの場合、子供が1歳になり育児休暇が明けてから保育園に入れようと思うと年度途中での入園となります。
しかし、待機児童の多い地域では4月入園が鉄則で、年度途中で空きが出る確率は非常に低くなります。
このため、育児休暇を2ヶ月早めに切り上げて、4月に入園できるよう申請するママが多いのです。この場合、子供は0歳児での入園となり、「まだ小さいのに預けるのはかわいそう」と葛藤するママも少なくありません。
0歳児は体力もまだ少なく病気にかかりやすいため、せっかく入園できても子供が病気になったり体調を崩したりしてママは仕事を休まなくてはいけないかもしれません。子供が保育園に行くのを嫌がることも考えられます。
また、休暇が短くなる分ママの体の回復が十分でない可能性もあります。
しかし、こういったデメリットに対して、「0歳児での入園は子供が順応しやすい」「仕事のブランクが短く済む」などのメリットもあります。
産後の仕事復帰では、子供の預け先とワークライフバランスの取り方が非常に重要なポイントとなります。
いつ復帰するのか、復帰後はどのように働くのかという長期的な視点を持ち、計画的に仕事復帰を実現しましょう。夫の育児休暇取得や家族に育児協力してもらうなど、負担を分け合うことも大切です。
参照サイト
女性の働き方、「出産後も仕事」初の過半数 内閣府調査 – 産経ニュース